『論理的整合性』
ビジネスのシーンにおいては、
論理的に見て誤りがなく、一貫している状態のようなもの。
みんなこれが大好きだ。
理屈で考えて
理屈の根拠を探してきて
理屈をつなげてみる。
つながってさえいれば、これを『論理的』だという。
特殊な作法か何かのようにも見えなくもない。
論理的な企画
論理的な説明
論理的なプレゼン
などいろいろな言い方をするが
とりわけ
・ 高学歴な人
・ ビジネスをクラスルームでしか学んでいない人
・ ビジネスの理解が表面的な人
などは 『論理的』という大いなる矛盾をはらんだコトバを好む。
よくある起業イベントを通過してくるような
『論理的』な事業アイデアほどつまらないものはない。
さらにそういうアイデアは実戦での成功確率が低い。
前提の不確かなニーズや痛みを
思い込みだけで加工して
そこから導かれた不確かな結論を出す。
そして『論理的』につじつまが合うようなものをアイデアと呼ぶ。
これらの“アイデア”をビジネス経験のないコンサルや
単一事業しか経験のない起業家が評価しているのだから、
仕方ないのかもしれない。
当然のことながら『論理的』な考え方しか使えない場面もあるので
『論理的』のすべてが間違いであるわけではない。
ただし思考のためのツールは使い方がすべてだ。
・ 商品開発
・ マーケティング
・ 事業提携
・ 事業開発
・ 新規創業
などの場面においては、『論理的』が正解である確率はかなり低い。
それなのになぜか皆、『論理的』に見える説明や
『論理的』に完璧な企画が好きだ。
ビジネスは自身の 『内なる本当の声』と『適切な事業構造』のバランスで成り立つ。
アートとサイエンスの融合。
感性と理屈。
右脳と左脳。
いろいろな言い方があるが、
いずれにせよこれら両面からのバランスが大切であることは間違いない。
『論理的』にだけ作られた企画は50点でしかない。
事業を成功させるには、
論理的整合性があることに加えて
『内なる声』つまり自分との整合性が必要だ。
プレゼンはテクニックではないし、
内なる声と一致していないプレゼンは他人が聞けばわかる。
心からその事業をやりたいのか?
自分の気持ちと矛盾していないのか?
起業家は常に自問してほしいと思う。
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