本当に厳しい上司とは

先日、久々に厳しい上司を見た。


その上司に見た厳しさとは、

声を荒らげたり、

部下の論理的矛盾を詰めたりすることではない。



本当に厳しい上司は、何も言ってはくれない。

本当に厳しい上司は、追いかけて来てはくれない。



部下が仕事から逃げれば、ただ見送る。


上司と部下の関係性において、

幼稚園の先生のような優しい対応をしてみたり、

小学校の先生のように噛み砕いて説明をしたり、


そういう個別指導の塾の先生や家庭教師のような

フルカスタマイズの指導をしてくれる人が、

良い先輩であり良い上司だと言うような風潮もある。



ただし、プロの経営者になればわかる。

上司の役割は教えることではないのだ。



私が見たその厳しい上司は、決してそんな事はしていなかった。




わざわざできない部下に仕事を教えてはくれない。

できるようになる可能性が低い人を相手にしない。




彼はわかっているのだ。

上司の本当の役割は、

組織で担当している仕事の内容で成果を上げること。



必死に食らいついてくる部下

格好つけずに本気で向かってくる部下

できない自分から絶対に逃げない部下



そのような部下を見極めて教えているのだ。


彼のような上司についた部下は、確実に成長するだろう。

逃げなければの話だが。