獣医療業界ビジネスヒント《動物医療市場で新規事業に挑戦する際のTips》第3弾

ゲスト:酪農学園大学准教授 井坂光宏先生


獣医療を起点とし、人とペットの間にある課題を解決するスタートアップスタジオ「QAL startups」。その中心メンバーにして、獣医師・連続起業家である生田目康道(QAL startups代表取締役)が獣医師業界の様々なキーパーソンとの対話を通じ、様々なビジネスヒントを提供していく連続対談シリーズ。

動物医療市場における事業開発が主なテーマであり、動物医療や動物病院市場への新規参入を検討している法人、新規で独立起業を考えている起業家予備軍の方向けの対談内容です。

目次
■獣医療業界における新規事業開発
■医療面から、動物医療を診る
■獣医療の中で不足している先端技術
■獣医師のキャリア形成に不足している起業教育
■動物医療への参入で必要なこと
■獣医療業界における新規事業開発


■獣医療業界における新規事業開発


生田目:井坂先生は、獣医学の大学教員であり医学分野での研究を行われていますので、企業と接点をお持ちだと思いますが、業界内外の企業が動物医療業界での新規事業に挑戦することについて、どのように受け止めていますか?


井坂:ヒト医療の分野から獣医療分野への展開可能性として、ご相談を受けることはよくあります。獣医療の発展や技術革新に繋がる内容であれば大歓迎です。既存の獣医療領域にある情報や技術だけでは足りていない分野を、医療領域からアプローチ・革新ができるのは非常に有用なことだと思っています。他業種、他分野とのコラボレーションにつながる新規事業は積極的に実施してほしいです。


■医療面から、動物医療を診る


生田目:現在の獣医療領域で、足りていない部分はどこだと感じますか?企業や参入者が動物医療領域に入る際にどの領域を狙ったら成功確率を高められると感じますか?医療や二次診療の面から、カバーしきれていないと感じる点も含めてお願いします。


井坂:ヒトの医学分野でも新規参入や新規事業は多くあります。獣医療において圧倒的に進んでいない分野は臓器別の診断治療ですね。科目別の臨床や研究が進んでいる医学分野と比較すると圧倒的に少ないです。

また、医学からの応用を考える場合には、サイズ的にも小児科をベースに考えることが多いです。実際に、使用方法やサイズの適用上は一般成人の医療には合いませんからね。

とはいえ、医療から動物医療の標準的なものとして定着するには、我々が試行錯誤しながら研究や研修などを重ねていく必要があります。そのためには、臨床工学技士・臨床検査技師・医療機器・器具など、医療関連分野から学ぶことはたくさんあります。


■獣医療の中で不足している先端技術


生田目:獣医療の発展という観点から、新規参入事業で注目領域はありますか?


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