犬にやさしく、獣医師とトリマーが連携するサロンを作りたい Vol.2

【 QAL startups流 新規事業の作り方 #1 】


ゲスト

・髙木美樹氏(TALL TREE. )

・立石佳奈子(QAL startups QTREE. 事業責任者)

■問題点は獣医師とトリマーの連携にある。仲が良くコミュニケーションをとっているという話はあまり聞かない


生田目: 飼い主さまは、トリミングサロンに行けばトリマーと会話しますし、動物病院に行けば獣医師と会話しますよね。それぞれ必要なタイミングに応じてコミュニケーションをとることができていると思います。ではトリマーと獣医師はどうでしょうか。途端にコミュニケーションがなくなり、円滑な情報共有ができなくなるという話もよく耳にしますが、実際のところはいかがですか?


髙木: トリマーの業界に入った時点から、両者の溝を感じていました。トリマーも獣医さんも犬や動物が好きで、良くしようと思っているのに、どうしてこんなに仲が良くないのだろうか、と。そもそもトリマーと獣医さんは直接会うことがありません。常に飼い主さまを介して意見が交わるため、意思疎通がうまくいくわけがないのです。それはお互いに、そして飼い主さまにとってもストレスだと思います。

■獣医師とトリマーの間に挟まれた飼い主さまが困っている。具体的にどのようなところに不便があるのか?


生田目: 飼い主さまを挟んだ形でのコミュニケーションしかない状態では、正確な情報が伝わらないことは大いに考えられますね。それに、どちらも職人気質なところがあると思うので、双方の分野のことを知る機会がなければ話が平行線になるのは当たり前です。しかし、それで不便になって困るのが、獣医療とトリミングの両方のサービスを受ける側の飼い主さまです。


立石: 1人の飼い主の立場からみてみると、獣医さんもトリマーさんも、その双方が“動物の専門家“であり、すごく重要な意見やアドバイスをもらったときは積極的に実践したいと思うはずです。飼い主さまはそれが愛犬のためになるなら、何だってしてあげたいというのが本音でしょう。ですが、獣医さんとトリマーさんからはそれぞれ別々の意見を言われることがあります。双方にそれを伝えても、どちらも譲らないので、飼い主は大混乱になりますよ。愛犬にとって良いことをしてあげたいのに、意見の板挟みになってしまい、結果的に片方の意見のみを選択することになってしまう。両者がコミュニケーションをとって、最良な意見を提示してくれたらどんなに良いかと思います。


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