「飼い主とペットが安心して暮らせる社会へ 」ラブポチ信託® Vol.3

【ペット業界の未来を拓く、QAL経営】


ゲスト

・藤野善孝(認定NPO法人ピーサポネット 理事長)


■事業提供を行うきっかけ


生田目:提供しているサービスと事業についてご紹介をいただきましたが、そもそも藤野さんがこの事業を起こそうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

藤 野:ずいぶん昔の話になるのですが、本当に最初のきっかけは、幼少期までさかのぼります。当時、愛犬を散歩させていた私は、可愛いワンちゃんを連れた老夫婦とすれ違いました。その時にふと「あのワンちゃんより飼い主さんが先に亡くなったら、あのコはどうなるんだろう?」という考えが頭をよぎり、何とも言い表せない不安を感じたのです。

帰宅後すぐに調べてみると、次の飼い主が見つからないワンちゃんは殺処分される、という現実を知りました。その時の何とも言い表せない不安はずっと忘れることができませんでした。


その後、プルデンシャル生命保険で働くようになって、相続対策のスキームを研究していました。ただ、このときにも幼少期に見た老夫婦のことが気になっていたのです。

その時に、数ある相続対策の中から「生命保険信託」というスキームを活用することで高齢の飼い主様が安心でき、またペットの殺処分を減らせるような仕組みを構築できないかと考えるようになりました。

そこから生まれたのがラブポチ信託®なのです。


■今後の事業展開


生田目:ペット事業に関しては、保険業界の興隆や、さまざまな信託サービスを見てきました。藤野さんは金融サービスだけではなく、実際の施設との連携やアフターフォローまで綿密に設計されていると思います。ピーサポネットさんとしては、今後どのような事業を展開していく予定ですか?


藤 野:まずはラブポチ信託®を正しく普及するペット相続士®を、全国に 3,000 人排出したいと考えています。たくさんの方がラブポチ信託®の理念に正しく触れることで、人々のペットに対する責任の意識が少しずつ向上すると思うのです。

生田目:3,000 人という数には何か理由があるのですか?


藤 野:理由は二つあります。

一つ目は、3,000人限定にすることで資格自体をブランド化させる狙いです。

二つ目は、この資格を取った方がご自身のビジネスを発展させるツールの一つとして使っていただきたいからです。あまり人数が多いと強みにならないので、3,000 人を一つの区切りにしました。事業資金もストックできるので、適正な数であると思っています。

Vol.4へ続く