「飼い主とペットが安心して暮らせる社会へ 」ラブポチ信託® Vol.4【最終回】

【ペット業界の未来を拓く、QAL経営】


ゲスト

・藤野善孝(認定NPO法人ピーサポネット 理事長)


■今後の事業展開 続き


生田目:終生飼養施設についてはいかがでしょうか?


藤 野:将来的には全国を 8 つのエリアに区分して、それぞれに私たちが運営する「人とペットが集えるコミュニティの場」を作りたいと思っています。新たに土地を購入して施設を建設すると莫大な資金が必要なので、自治体が管理する「廃校」の再利用を考えています。

元々、廃校の再利用は地域住民が集うコミュニティの場を作ろうという発想から生まれたものです。しかし、過疎化に伴いそのコミュニティの場自体が意味をなさなくなってしまっています。この状況を打破するため、新しい形の人が集まる施設を作っていきたいと思っています。


現在、福岡県と連携して、廃校の教室を活用した保護犬保護猫施設や動物病院の設置はもちろん、廃校のグラウンドを利用したドッグランの運営や譲渡会のようなイベント運営ができないか構想中です。いわゆる“自走型のペットの複合施設”を創っていきたいと考えています


生田目:非常におもしろい発想ですね。組み合わせもとても斬新です。

藤 野:ありがとうございます。そして、地方には空き家問題もあるので、そこもビジネス化していこうと思っています。地方のお困りごとをこのコミュニティを中心に解決できたらうれしいです。今はワンヘルスがとても注目されていますので、それを絡めた取り組みもしていきたいですね。


生田目:ワンヘルスとは、人と動物の健康、そして環境を一緒に守っていく考え方ですね。まさに藤野さんのおっしゃるコミュニティは、それを体現したものになると思います。


藤 野:まずは地元である福岡県でこのコミュニティの前例を作ることができれば、各地の行政機関が視察に来ることが予想されます。正しい運営方法や地域への貢献度などが認められると、私たちが携わる施設を各地に作ることが可能になるでしょう。

結果的にワンちゃん猫ちゃんの将来に不安を感じている全国の飼い主様に寄りそうことができるのです。

将来的には、ラブポチ信託®が自動車保険のようなサービスへと成長していくことが目標です。つまり、「ペットを飼う方は、ラブポチ信託®に加入することが当たり前」という世の中にしていきたいのです。

これが実現すると、本当の意味で人と動物たちが安心して過ごせる「心豊かな社会」が実現すると考えています。


生田目:素晴らしいですね。本当の意味での「心豊かな社会」をぜひ実現していただきたいと思います。今回は大変貴重なお話をありがとうございます。

認定NPO法人ピーサポネットさんの活動でペットの幸せを願う周りの人たち、そして社会が幸せになることを期待しています。応援しております。


藤 野:こちらこそ、ありがとうございます。ぜひこれからも協力し、業界を盛り上げていければと思います。



藤野 善孝(ふじの よしたか)

認定NPO法人ピーサポネット 理事長


12年間所属していた外資系金融機関での情報と知識をもとに、2017年にライフワークとして始めた『ラプポチ信託®』を普及する為にNPO法人ピーサポネットを設立し、そして2年後に認定法人格を取得する。犬猫の殺処分数を減らして、高齢者が心豊かにペットと共生できる世の中を目指して、当該サービスの全国普及に努める。