教育の視点から愛玩動物看護師の可能性を考える Vol.4

獣医療において愛玩動物看護師の革命は起こるのか?
プロフェッショナルインタビューシリーズ


ゲスト

・福山貴昭(ヤマザキ動物看護大学動物看護学部 准教授、博士(学術)、愛玩動物看護師)


■国家資格になり、学生と獣医療現場はどう変わる?


生田目:業界的には期待されていた動物看護師の国家資格の試験が今年初めて実施されました。率直な感想をお伺いしたいのですが、動物看護師が国家資格になると聞いた時の第一印象を教えてください。

福山:本当に嬉しかった、のひと言ですね。国家資格化に向けて懸命に働いてきた山﨑薫理事長(学校法人ヤマザキ学園)をいちばん長く横でみていましたし、現場で献身的に働いている愛玩動物看護師さんたちの頑張りが報われると思い、心から嬉しかったです。

同時に自分も受験することになったので、試験勉強中はプレッシャーを非常に強く感じました。


生田目:実際に学生さんが1回目の試験を受けられて、開示されてから初めての新入生も入学されました。大学や専門学校の教育現場で何か変わった点はありますか?


福山:ヤマザキ学園は日本初の動物看護専科大学で、すでに教育システムとしてはある程度確立していたので大きな変化はありません。専門学校も同様です。ただし、国家試験と4年生の卒業論文作成時期が重なるので、どのように対応していくのかが現状の課題として浮かんでいます。

卒論と国試対策を同時に進めることはどこの大学でも直面する課題だと思いますので、教育現場に携わる身として慎重に対応すべきだと重責を感じています。

生田目:ありがとうございます。同時期に国家試験と卒業論文という2つの重要事項を3か月程度の期間に集中して対応していくのはとても困難ですね。ちなみに福山先生は今、何人の卒論をみられているのですか?


福山:現在は10人です。

最近はほぼすべてが企業さんとのタイアップで、商品開発に活用できる内容にしています。そうすることで、産業界に直結した教育が可能で、学生も商品に関する専門知識を身につけることができます。卒業後はその企業で即戦力として入社することもあるので、企業さんにとってもマーケティング上で非常に有用だと評価されています。


生田目:そうだったのですね。

次回は弊社とのタイアップを是非ご検討お願いします(笑)。


福山:はい、もちろんよろしくお願いします。ご提案お待ちしています(笑)。

Vol.5へ続く