どこの組織においても、一定の人数規模になると
社長や事業責任者は不十分な情報で日々の経営判断をすることになる。
一部の特殊なヒトを除けば、
社長や事業責任者は現場の仕事をしているわけではない。
だから現場で起こっていることや
顧客一人一人
商談一件一件の内容を直接見ることはできない。
だから基本的には部下からの状況説明に基づいて
その情報が正しいものと信じて意思決定をする。
仮に、社長が取締役や部長に説明を求めた場合、
彼らが会社の利益や成長を最優先に考えているのであれば、
情報を隠したり、不正確な内容を伝えても何も得にはならないので
できる限り正確で詳細な情報を報告される。
その一方で、彼らが何らかの会社の利益以外のことを気にかけている場合には、
歪められた情報を報告される可能性がある。
現場の運営状況
現場の組織活性化状況
現場での顧客の反応
現場オペレーション変更の必要性
システム投資や設備投資の必要性
こういった情報は聞く相手を間違えてはいけない。
会社の利益以外の理由がある人の意見を聞いてしまえば
重要な情報は正しく伝えれらない
この組織の情報伝達の非効率性を前提としながら
経営者は意思決定をする。
そのために、
きっちりと係数管理をしたり
直接、市場調査を行ったり
三現主義を主張したり
デジタル化を推進したりと
経営者は日々意思決定をしているのである。
ついでに言えば、
私自身、このように社長業をずっとしていると
間違いや不正確な情報を見つけ出す能力が高くなる。
何十枚もある書類の中から
間違っている個所をたまたま見つけ出すことができる。
社長は組織で起こる事柄を、構造的に理解しながら経営をする必要がある。
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