変わる男と変わらないもの

コロナ禍で出張が減っていることで、

事業開発よりも経営管理をやる時間が増えた。


出張や外出が減った分、

中堅から幹部のメンバーひとりひとりと

これまでよりも細かくやり取りができるようになった。


このコロナ対応の1年間。

変わった会社もあれば変わらない会社もある。

個人も同様で

変わった人もいれば変わらなかった人もいる。


ある男はすごく変わった。


もともとIQも高く

総合職としての実務能力も高い。

コミュニケーションも上手。

でも人の話を聞かない。


笑顔で聞きながら絶対に聞かない。

だから説明した通りには物事は進まない。

中小ベンチャー企業においては

なんの意味もなさない慣習や経験にこだわる。


さらに以前は、大企業勤務の一部の人間特有の上から目線と、

大企業のやり方が正しいと思う勘違いが抜けなかった。


ところがある日。


あるプロジェクトの計画を任せてその進捗を聞いた。

頼んでからすでに5日が経過していた。


『全く教えたことが反映されてないじゃん。

 ビジネスプラン風だけど、ビジネスモデルが入ってない。』


ちょうど事業開発のスキルのある元部下がそこにいたので、

データをもらい、その場で二人で話をしながら

ゼロから考え始めた。


わずか15分。


その企画概要は完成した。


『私のアプローチではダメだったんですね...。』


この日以降、彼は変わった。


彼は気づいた。

事業開発のスキルと大企業の総合職のスキルの違いに。


経験のない分野でもゼロベース思考でものを考えるようになった。

これまで大企業で経験してきたやり方を無理やり応用しようとしなくなった。


だから、急にできるヤツになった。

もともとの素質とビジネススキルは素晴らしい。

だからそれを正しく使えば  “仕事ができるヤツ” になるのは当然だ。


どこの有名企業に勤めているかなんて

何の意味もない時代になっている。



これからの時代に適応し、


一人で荒野に放り出されても

自分の知恵と腕だけを武器に稼げる人になっていってほしいと思う。


個人としての実力がなければ、どこに勤めていても危険な世の中なのだ。