cross talk/会社による病院経営の必要性 ~ vol.2 旧態依然とした習慣の打破 ~

ゲスト:エキスパート・リンク株式会社 代表取締役 藤田 隆久氏


サービス産業の事業展開支援及び経営コンサルティング業務を行いながら、起業・ベンチャー創出支援ならびに大学等で実践的な人材育成に携わる藤田 隆久氏と、会社による病院経営をテーマとした対談の第2弾です。



■動物病院業界も旧態依然とした習慣を打破する必要がある


生田目: プリモ動物病院を創業した当時、飼い主さんに情報が伝わりやすくするために、いわゆるコミュニケーションの意味でのPRやマーケティングをすることを決して良しとしない風潮がありました。他の専門サービス業の世界でも、そんな風潮を感じたことはありましたか。


藤田氏: ありますね。例えば広告規制が未だにある 弁護士業界や、ある業界団体では暗黙の了解でエリア以外の営業をしてはいけないとか。とは言えすでに弁護士の世界では、弁護士ドットコムという会社が創業して株式上場しています。きちんと組織化してさらに社会的認知 を得た結果、その旧態依然とした習慣を打破するといったイノベーションが起きていますね。


生田目: 動物病院の業界でも、もっと既存の規制を打破する必要がありそうですか。


藤田氏: そうですね。イノベーションを起こすのは『よそ者か馬鹿者か若者か』というくらいで、なかなか業界内からは起きにくい部分があります。とは言えプリモ動物病院のような事例もあり、きちっと組織・集団化していくというのは、その業界が近代化することで、歴史的に裏付けられています。そういった意味で、動物病院業界はトレンドになっていくことでしょうね。


生田目: ちょうど今、JPRでは新入社員研修をやっている最中です。2週間かけて専門の講師による研修を行いますが、これも組織だからこそできることですね。


藤田氏: それはもちろん、そうですね。


生田目: 新入社員教育も含めて、今後は組織化して物事を進めていかなければ、できないことがどんどん増えていくと考えています。例えば顧客との関係でいえば、クレームも個人経営の獣医師であればその対応をひとりでやらなければいけない。その負担は相当重いと思われますが、組織であれば分業ができます。


藤田氏: 確かに組織の中であれば、獣医師は治療に専念できますね。クレーム対応はバックオフィスが担当し、さらに法務や会計、マーケティングなどもスタッフの得意分野を活かして仕事を行えばよい。要は役割分担ですね、今風で言えばワークシェアですか。


生田目: プリモ動物病院では専門のチームが部署ごとに機能しています。よって獣医師は治療に専念できるので、品質も担保できています。


藤田氏: しかも組織だと、キャリアの多様性が経験できる良さもあります。最初に動物病院に着任した後も、いろんな選択肢があるという風に。例えば本部に行くのかあるいは現場だけやりたいのか、スーパーバイザーやマネージャーをやりたいのかなど。キャリアの多様性が選べるというのが、イコール人生の多様性という意味での選択ができると。そこに企業の意味、グループの意味があるのかなと考えます。


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