『安いニッポン「価格」が示す停滞』を読んだ

海外に行くたびに多くの日本人が感じるように

日本は本当に安全で暮らしやすい国だと思う。


こんなに物価も安く、

子供を外で遊ばせられるほど安全な国はほかにない。


個人的には割と海外へ行く機会が多いほうだと思うが

仕事の内容もあり、海外移住をしたいと思ったことはない。


若いころ、バックパッカーとしてアジアへ旅していたころ

行く先々で価格の安さに驚いた。


バイトをして貯めたお金で長期休みのたびに

マレーシア、タイ、ブルネイ、台湾、韓国など

アジアの様々な国々と街へ出かけた。


当時は日本の物価は高く感じたものだ。


しかし、今は状況が逆だ。


アジアの国々へ行っても

どこへ行っても日本と比べると価格が高い。


ローカルな屋台やマーケットは当然安いのだが

それを除くとそのほかのものは日本よりもだいたい高い。


ディズニーランドの入園料は世界最安水準。

物価も給与も安い国になったことは事実だろう。

平均年収も低いが販売価格も安い。


本書は新聞の連載をベースに単行本化された本。


具体的な解決への指針になる内容は読者が考える前提だとは思うが、

単に、税金の問題や給与水準を上げろとだけ評論家や学者が言ったところで、

何かが変わるとは思わない。


そういう意味では、中小企業は日本の経済循環における

ふくらはぎのような役割だ。

心臓ではないが経済循環における役割は大きい。


こういう話を他人事としてとらえるのではなく、

社長として経営者としてできることを

それぞれの持ち場で実行していきたいと感じる。