犬にやさしく、獣医師とトリマーが連携するサロンを作りたい Vol.5

【 QAL startups流 新規事業の作り方 #1 】


ゲスト

  • 髙木美樹氏(TALL TREE. )
  • 立石佳奈子(QAL startups QTREE. 事業責任者)


■QTREE. の目指すものとは?


生田目: トリマー側、獣医師側の問題点をそれぞれ理解したうえで、飼い主さまとサロンも含めたコミュニケーションが円滑にできるシステム作りを実施し、QTREE. はスタートしました。第一歩としての最初の目標はどこになりますか?


髙木: 獣医師・トリマー・飼い主さまという3者間の円滑なコミュケーションを叶えるシステムをしっかりと確立させたいですね。かかりつけの動物病院としっかり意見をキャッチボールできる状態は、やはり心地良いです。だからこそシステム化して、トリマーと獣医さんの双方が意見を伝えやすく、お互いに任せられる仕組みを作ります。それが飼い主さまへの安心につながっていくと思います。


これによって、今までトリマーがどこまで獣医さんに聞いて良いのか、言って良いのかがわからなかった曖昧な部分に対して、一つの基準を作ることができるでしょう。


立石: QTREE. だから安心できる、満足できる、と飼い主さまに感じてほしいです。でも、それは飼い主さまの要望を100%きくという意味ではありません。飼い主さまの要望であってもまずは犬のことを考えて、獣医師の意見も加味してハッキリ伝えてくれる、それがQTREE. です。


できないものはできないと言ってしまうと、最初は飼い主さまに嫌われてしまうかもしれませんが、いつか振り返ってみたときに、うちの子のことを考えてくれていたんだな、QTREE. で良かったと思ってもらえたら嬉しいです。

■QTREE. は具体的に他のサロンと何が違うのでしょうか?


生田目: 今まで、トリミングサロンと言えば独立店舗型サロン、自宅併設サロン、ショップ併設サロン、動物病院併設サロンなどがあり、それぞれのサロンが目的や目標のもとにサービスを提供していると思います。その中で、今回立ち上げたQTREE. は今までのサロンと具体的には何が違うのでしょうか?


髙木: まず大前提として私が今までスピートトリミング®としてお伝えしてきた内容、そしてTALL TREE. でやってきた内容をそのままできるトリミングサロンにします。それに加えて、動物病院と連携するシステムを作り、高齢犬や疾患犬も対応してあげられるようなお店にします。


立石: 一般のトリミングサロンでは高齢犬や疾患犬の施術は、安全面を考慮して、お断りせざるを得ないのが現状です。でも、たとえば相模原市を例にみてみると、約半数の動物病院が併設のトリミングサロンを持っていません。併設サロンを持たない動物病院がかかりつけの飼い主さまたちは、愛犬のトリミングを安心して任せることのできる施設がないということが想像できます。また高齢になると、ずっと通っていたサロンから施術を断られることも考えられます。だったら、かかりつけの病院でみてもらいつつ、その病院と連携できるサロンがあれば良いですよね。


QTREE. では、このような犬たちの受け皿として、それぞれの動物病院と直接連携して、トリマーと獣医さんが直接コミュニケーションを取り、各院の併設サロンのような形で最適なサービスを提供していきます。動物病院・トリミングサロン・飼い主さまが愛犬のために協力する、それが当たり前の世の中にしていきたいと思っています。


髙木: 犬にとってHAPPYではないことはやりません。犬にもトリマーにとってもやさしい、それが一番重要なポイントです。私たちの“やさしい定義”は、犬の状態を見て適切な判断ができることです。きちんとした知識と実力があるから、何が犬に良くて何が良くないのか判断し、やることやらないことを選べることが犬にやさしいことだと思います。その基準をQTREE. ではもっと噛み砕いて作りたいですね。


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