【ペット業界の未来を拓く、QAL経営】
ゲスト
・山瀬穂高（株式会社ホームトリマー 代表取締役/CEO）
■事業提供を行うきっかけ ～トリマーの報酬問題～
生田目：そもそも山瀬さんが事業を起こそうと思ったきっかけは何だったのですか？
山 瀬：正直に申しますと、この事業を立ち上げるまでペット業界のことは全く知りませんでした。しかし、あるトリマーさんに出会ってお話を伺ったところ、トリミングサロン業界が構造としてまだまだ不十分な点が多くあることを感じました。
たとえばトリミングサービスは犬種によっては必須であるサービスであるにも関わらず、平均年収が250万円程度の方もいるという問題です。もちろん例外はありますが、このような状況では従事するスタッフや業界的にも、「改善/競争意識の低下」、「アナログ体質」、「カスタマーへの情報提供不足」、「慢性的な人材不足」、といったネガティブな課題が解決しないままの状態が続いてしまうのではないかと、門外漢ながら思ったのです。
このままではトリマーさんが困ってしまうことが目に見えていました。お給料が上がらないことももちろんですが、何より大きな問題はキャリアプランを見つけられないことです。たとえば、店長になる、本部スタッフになるなど、自分の理想の働き方を見つけることが難しいのです。
生田目：将来が見えないと感じている方が多いということですね。
山 瀬：そうですね。唯一考えられるビジョンが「自分のお店を持つ」ことになるのですが、それには時間もお金もかかるうえに成功することも簡単ではありません。
もし、トリマーさんが活き活きと働くことができる良いサービスがあれば、トリミングの質も向上して飼い主様からも選ばれるのではないか。それがビジネスチャンスだと思い、事業を立ち上げました。
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