安心の訪問トリミングで、トリマーの幸福度向上に挑戦する Vol.4【最終回】

【ペット業界の未来を拓く、QAL経営】


ゲスト

・山瀬穂高(株式会社ホームトリマー 代表取締役/CEO)


■今後の展開 続き


山 瀬:私たちはデザイン面のセンスや犬の健康知識でのサポート力など、トリマーさんごとの個性を発揮できるようにしたいと考えています。つまり、トリマーとしてのやりがいを追求してもらいたいのです。


そして、トリマーの労働効率の向上を実現したいです。弊社のトリマーさんの1頭あたりの報酬は約5,000〜6,000円ほどなので、近場で回ることができれば収入効率が良くなります。実際、月給40万円を超えるトリマーさんも出てきています。

また、もう1つの特徴として、デリバリー業界のようなチップ制を導入しており、現在ご利用者様のうち約18%の方が払ってくださっています。平均チップ額は1,150円であり、トリマーさんにもとても喜ばれています。今後はさらに、平均単価自体も上げていくことが必要だと感じています。


生田目:2022年の実績を教えていただけますか?


山 瀬:はい、ありがたいことに年間で訪問件数は2,000件を超えることができました。現在は月間訪問件数が300件ぐらいですね。


生田目:素晴らしいですね。さらに次の新しい展開のアイディアもお持ちなのでしょうか。

山 瀬:はい、色々と考えています。それはトリミング以外の自宅訪問サービスの展開です。もちろん、まずはトリミング業界の中で、しっかりとお客様の信頼を得ることを目指し、そこで土台を築いた後に、トリミング以外の自宅訪問サービスを展開していきたいと思っています。

たとえば、獣医師の往診診療や訪問看護・介護などを考えています。

さらには、飼い主様が愛犬愛猫などときちんとお別れのできるペット葬儀も実現できるかもしれません。

これらは単独での実施から協業も含めて、飼い主様の立場を考えてワンストップサービスとして提供していくことが重要だと思っています。


生田目:飼い主様のご自宅へ訪問したうえで提供できるサービスはまだまだたくさんあると思いますし、これからもっと需要が高まるのではと感じています。

ホームトリマーさんの活動を応援しております。今回は大変貴重なお話をありがとうございました。


山 瀬:こちらこそ、ありがとうございました。ぜひ、これからもいろいろとご協力して業界を盛り上げていければと思います。



山瀬 穂高(やませ ほだか)

株式会社ホームトリマー 代表取締役/CEO 


2005年リクルートに入社し、主に企画や営業を担当。同社3年目にして当時最年少で上海に駐在したのち、2015年に同社を退社。人材斡旋業を中心とした人事教育関係の株式会社ジャストキーマン立ち上げのほか、225カ国・500都市を超える世界的スタートアップ支援団体の事務局にも在籍し、起業支援業務にも携わる。トリマーとの面談をきっかけに、トリミング業界の問題点を痛切に感じ、2021年同社を立ち上げる。