「ペット見守り事業の総合サービス」~株式会社ラニマルが想い描く未来とは~ Vol.4

【ペット業界の未来を拓く、QAL経営】


ゲスト

・クレーン 淳(株式会社ラニマル 代表取締役社長)


■事業提供を行うきっかけ 続き


生田目:ご自身の経験に基づいた分析だと思いますが、具体的にはどのあたりだとお考えですか?


クレーン:これからクリアしなければならない課題は2つあると思っています。

1つ目はセキュリティの問題です。自宅にペットシッターが入ってくることに不安がある人も多いでしょう。そこはテクノロジーでカバーしていきたい部分ですね。


 2つ目はペットの見守り不足です。ペットカメラでは映りきらないことが多いので、これをテクノロジーで解決するとともに、優れたペットシッターを育てていくことで対応できると考えています。

これらについては弊社だけではなく、業界に対しても提案をしています。

生田目:課題を克服すれば将来性がとてもある、と感じたわけですね。


クレーン:はい、その通りです。私がソフトバンクグループの関連会社の事業開発部にいた時に、アメリカでペットシッターのスタートアップに対してSVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)から400億円近い出資がされていました。日本国内ではシッターをはじめとしたペットの見守りビジネスがまだまだ注目されていない頃でしたので、強い衝撃を受けたことを覚えています。

その時に、今後はテクノロジーでサポートしながら家でペットを見守るという世界がやってくると感じました。


生田目:実際にサービスとして稼働させてみていかがでしたか?


クレーン:実際の利用状況はもちろん、シッターさんや利用者さんとも話をするのですが、ものすごくポテンシャルを感じています。動物愛護管理法改正によりペットホテルの事業が難しい時代になっていることも逆に追い風になっています。


また、従来のペットシッターのみのサービスではビジネス構造として厳しいため、ペットシッターとペットの見守りが一緒にできる事業者が増えてきていることからも、市場として求められていると感じています。


生田目:ペットシッターというサービスだけではなかなか事業化しにくい業種でしたが、クレーンさんが考える「見守り」という基本モデルが構築されたうえでの追加サービスがあるからこそ成長展開できているのですね。

Vol.5へ続く