日本で唯一の動物看護専門誌「as」から動物看護専門月刊誌「動物看護」へ Vol.3

獣医療において愛玩動物看護師の革命は起こるのか?
プロフェッショナルインタビューシリーズ


ゲスト

・高橋真規子

(株式会社EDUWARD Press 動物看護専門誌「動物看護」編集長、愛玩動物看護師)

・酒井麻有

(株式会社EDUWARD Press 動物看護専門誌「動物看護」担当、愛玩動物看護師)


■動物看護専門月刊誌「動物看護」へのリニューアルについて


生田目:さっそくですが、先ほどお話にあったリニューアルについてもう少し詳しくお伺いできればと思います。「動物看護」はどのような雑誌として創刊したのですか?


高橋:「動物看護」は、国家資格化され、新たなスタートを切った動物看護業界のナビゲーターとなるべく、「動物看護のプロ」であるために必要な情報と学びを提供するための雑誌として創刊しました。

酒井:創刊するにあたり私たちがkeywordとして掲げた言葉は「要(かなめ)」です。「チーム動物医療の“要”となる動物看護のプロに」というのが雑誌のテーマです。


生田目:“要”とはどういった意味でしょうか?


酒井:“要”とは、動物看護のより専門的な知識や技術を身につけ、「臨床現場になくてはならない存在」と考えています。


生田目:なるほど。確かに、愛玩動物看護師法の成立により、獣医師と動物病院スタッフの連携・協働がこれまで以上に重要となると思います。だからこそ、このチーム動物医療の“要”として愛玩動物看護師が活躍することがポイントですね。


高橋:その通りだと思います。「as」は時代とともに歩みながら、動物看護師として動物たちや飼い主さんと真摯に向き合う読者の皆さんのいちばんの応援団であり続けたいと願ってきました。

これからも多くの皆さんが「愛玩動物看護師」を目指していけるように、そして愛玩動物看護師となった方々がチーム動物医療の“要”として存分に「動物看護」の専門力を発揮し、国家資格者として社会で活躍することができるようにサポートしていきたいと思います。


生田目:「as」と「動物看護」に共通することは「読者の皆さんのいちばんの応援団」ということなのですね。では、この2誌の“違い”とは何でしょうか?

高橋:ズバリ「キャリア形成の支援」です。

「as」は幅広い層に基礎獣医学、動物看護学、関連情報を“いち早く届けるための専門誌”という立ち位置でした。動物看護師は残念ながら離職率が高い職にあたります。そのため、少しでもこの業界に留まる方が増えるよう、この業界に希望をもつことができるようさまざまな視点からの情報を発信してきました。


酒井:そして、この度晴れて動物看護師は国家資格となり、新しいスタートラインに立っています。取得した資格を活かし活躍していく愛玩動物看護師の皆さんを支えるべく、「動物看護」は愛玩動物看護師の育成・成長・活躍の機会を支えるための雑誌、つまりキャリア形成の支援を目指していきます。


また、国家資格となったことで全体的に知識が底上げされましたが、まだまだ動物看護分野は発展途中であり「標準」となるものがありません。そのため、小誌が「標準動物看護」の礎となれるような役割も担っていければと考えています。

Vol.4へ続く