獣医療において愛玩動物看護師の革命は起こるのか?
プロフェッショナルインタビューシリーズ
ゲスト
・高橋真規子
(株式会社EDUWARD Press 動物看護専門誌「動物看護」編集長、愛玩動物看護師)
・酒井麻有
(株式会社EDUWARD Press 動物看護専門誌「動物看護」担当、愛玩動物看護師)
■愛玩動物看護師の国家資格化とその影響について
生田目:愛玩動物看護師は動物病院になくてはならない存在、つまり“要”ですね。一方で不安な声というのはどういう内容が多いのでしょうか?
酒井:その多くは経営的な視点のものです。
もし万が一、動物病院で現在活躍してくれているスタッフたちの中で合格できなかった人がいた場合、有資格者と無資格者が混在することになってしまいます。そうなった場合、「雇用条件」「動物病院の運営」をどのように調整すればよいのかを悩んでいるといった内容でした。
生田目:私自身、経営者として愛玩動物看護師や動物ケアスタッフを雇用する立場なので、その悩みはとてもよくわかります。
企業病院ではなく、院長先生が経営者としてやられている動物病院では、より顕著に問題になりそうですね。
高橋:はい、今は、既卒者や現任者に対する経過措置があります。このような情報等をしっかりと把握していっていただきたいと思っています。「動物看護」の目的とは異なるかもしれませんが、現場の院長や獣医師の先生方へ正しい情報を伝えていくのもEDUWARD Pressの重要な役割だと思います。
生田目:では現場のスタッフたちはどのように感じているのでしょうか?
酒井:スタッフたちも院長先生方と同じように、期待と不安が入り混じっているような感じがします。1回目の試験前には「これからできることが増える! もっと活躍したい!」という期待と、「もし万が一……」という不安があり、試験後に合格した方々からは「ほっとした」というお話とともに、「これから実際にどうなっていくのか」「何を目指していけばいいのか」というような声も聞きます。
生田目:変化の中には常に期待と不安があることは容易に想像できます。
ですが、今回の国家資格化で愛玩動物看護師の皆さんの職域が広がることで、将来への期待は大きくなりますよね。そのような方々をサポートしていくうえで、「動物看護」は何を目指していくのでしょうか?
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