教育の視点から愛玩動物看護師の可能性を考える Vol.1

獣医療において愛玩動物看護師の革命は起こるのか?
プロフェッショナルインタビューシリーズ


ゲスト

・福山貴昭(ヤマザキ動物看護大学動物看護学部 准教授、博士(学術)、愛玩動物看護師)


動物医療業界の専門家をゲストに招き、獣医療におけるアニマルケアスタッフ/愛玩動物看護師の立場の変化、動物病院や獣医師が求めるもの、労働環境の変化などについて多面的な意見交換を行うインタビューシリーズ。愛玩動物看護師のこれからの仕事の在り方や働き方について明らかにしていきます。

第2弾はヤマザキ学園ヤマザキ動物看護大学の動物看護学部准教授である福山貴昭先生にお話しを伺いました。


■2つのミッションを掲げる福山貴昭とは


生田目:今回は、動物病院を中心に臨床現場で活躍する愛玩動物看護師に求められる豊かな人間性と幅広い視野、専門的な理論と技術を修得し、高度化・専門分化に対応できる能力を身につけることを目的とし、愛玩動物看護師国家試験受験に必要なカリキュラムを編成する、ヤマザキ学園ヤマザキ動物看護大学(以下ヤマザキ学園)の動物看護学科准教授である福山貴昭先生にお越しいただきました。

福山先生、よろしくお願いいたします。


福山:よろしくお願いいたします。


生田目:それではさっそく、私から福山先生のご経歴について簡単ではございますが、ご紹介させていただきます。

横浜市で犬を中心とした動物業界に携わる家庭に生まれ、22歳でヤマザキ学園に就職し、25歳から学生の指導にあたってこられました。

働きながら社会人9年目の31歳で短大に入学し、その後は、千葉科学大学で修士、横浜国立大学大学院で博士を取得されています。


「日本のペット業界に福祉的成熟をもたらすプロを育成する!」「専門性が求められる学術の世界で“ジェネラリスト”を目指す!」という2つのミッションを柱に、今も最前線で動物看護師教育に関わられています。そして、現在までに7,000人を超える人材を育成および輩出し、近年では災害時動物関連問題に対応すべく、研究を進めていらっしゃいます。

また、ペットの飼育環境の改善やペット関連産業従事者の地位向上を目的として、各種書籍やメディアの監修などにもご尽力されていると伺っています。


福山:はい。間違いありません。


生田目:ありがとうございます。今回は国家資格化にともない変化し始めている動物病院と愛玩動物看護師との関係やその可能性について、教育者としてのご意見も踏まえて、掘り下げたお話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

Vol.2へ続く