QIXのトリミングサロン事業:動物病院とトリミングサロンの連携がもたらす未来

ペットを飼っている方は、愛犬の健康を維持するために動物病院やトリミングサロンを活用しているかもしれません。しかし、その2つのサービスがどのように連携できるか考えたことはありますか?

QIXは、動物病院とトリミングサロンの連携がペットの健康や生活の質(QAL)の向上にとって非常に重要であると考えています。今回は、そんな連携を形にした取り組みをご紹介します。


なぜ動物病院とトリミングサロンが連携する必要があるのか?

トリマーは、犬の全身に触れ、その日の健康状態や皮膚、毛の変化に気付くことが多い職業です。一方で、これらの情報が獣医師に正確に伝わらなければ、病気の早期発見や適切な治療に繋げることが難しくなります。

さらに、高齢犬や疾患を抱える犬にとって、トリミングは身体的に負担が大きい場合があります。このようなケースでは、獣医師のアドバイスを基にしたケアが必要不可欠です。しかし、現在の多くのトリミングサロンでは獣医師との直接的な連携がなく、飼い主が情報を仲介しなければならないという課題があります。


QTREE. が目指すもの

動物病院とトリミングサロン、双方の連携を強化することでペット業界全体の質を向上出来ると考えた私たちは、犬にかかるトリミングの負担をできる限りおさえたトリミング技法であるスピードトリミング®を提唱・推進する、株式会社TALL TREE.の髙木美樹氏と提携し、動物病院と連携できるトリミングサロン「QTREE.」の第1号店を2021年11月にオープンしました。

QTREE.は、動物病院とトリミングサロンが密接に連携する新しいモデルです。このシステムでは、トリマー、獣医師、飼い主が情報を共有し、以下のようなメリットを実現します。

  • 病気の早期発見:トリマーが気付いた異常を獣医師に迅速に伝えることで、早期対応が可能に。
  • 高齢犬や疾患犬への対応:獣医師と連携することで、安全で適切なトリミングを実現。
  • 飼い主の安心感:動物医療とトリミングが一体となったサービスで、飼い主が信頼して預けられる環境を提供。

QTREE. では、飼い主やペットのニーズに応じたきめ細やかなサービスを提供するだけでなく、トリマーと獣医師が直接情報を共有できる仕組みを導入しています。


現在の課題とQIXの取り組み

トリマーと獣医師の連携不足は、情報共有の不備やコミュニケーション不足に起因しています。これにより、飼い主が板挟みになることも少なくありません。例えば、獣医師とトリマーが異なる意見を飼い主に伝えた場合、どちらのアドバイスを信じるべきか悩んでしまうことも。

私たちは、このような問題を解決するために、以下のような具体的な取り組みを進めています。


  • 情報共有システムの構築:犬の性格や行動特性、健康状態を獣医師とトリマーが共有できる仕組みを導入。
  • 教育プログラムの提供:トリマーと獣医師が互いの分野を理解し、協力しやすい環境を構築。
  • 高齢犬・疾患犬への対応基準の策定:例として、心臓病を抱える犬には特定の温度で短時間のトリミングを行うなどの具体的基準を設定。


QTREE. が描く未来

QTREE.は、2025年1月に神奈川県大和市で第2号店をオープンし、この連携モデルをさらに拡大しています。今後も、

  • 直営店舗の増加
  • トリマー教育事業やオンラインセミナーの展開
  • 具体的なケア基準の普及

を通じて、動物病院とトリミングサロンが連携する新しいスタンダードを作り上げる計画です。

最終的には、動物病院とトリミングサロンが連携することが当たり前になる社会を目指しています。それによって、ペットと飼い主がもっと安心して暮らせる環境を提供することが私たちの目標です。