看護師長座談会~QALの実現に向けて~ Vol.2【最終回】

2003年に4人でスタートしたプリモ動物病院が 20 年で200名規模のグループへと成長し、 「グループ全体が」「各病院・店舗・本社が」「個人個人が」 新たに次のステージへ一歩進む転換期を迎えています。 JPR グループのビジョンである『QAL(Quality of Animal Life)の向上』 。

その実現のためには何が必要か、動物看護師として必要なスキルや愛玩動物看護師の国家資格化をテーマに、 プリモ動物病院グループで看護師長として活躍する2名と生田目社長が座談会形式で語ります。

ゲスト:(写真中央から)

吉岡 茉沙子(プリモ動物病院 相模大野看護師長)

渡邊 奈緒(プリモ動物病院 相模原外科・CTセンター 看護師長)


主なトピック:

  • 動物看護師にとっての質問力・対話力の重要性(Vol.1でUP済)
  • ビジネススキルが自分の幅や価値を高める
  • 国家資格を活かし獣医師との対等な意見交換が『QALの実現』への一歩


Vol.2 トークテーマ:


ビジネススキルが自分の幅や価値を高める

生田目:院長たちとの意見交換でも出ていたように、マネジメント力もチームで仕事をしていく中で必要なスキルだと思っています。お二人も意識しているように感じますが、マネジメントは奥が深いですよね?


渡邊:はい、意識してみて初めて奥の深さを知りました。わたしはこれまで、看護技術を身につけ・磨いてきたので、あまりマネジメントまでは意識できていませんでした。ですが、様々な問題に対して自分に何が足りなかったかと考える場面を経験し、改めてその大事さを感じています。

看護師長として指導する立場でもあるので、スタッフそれぞれの性格や習熟度に合わせてマネジメントをするようにしていますが、やはりなかなか難しいことも多いですね。壁にぶつかることも多々ありますが、スタッフが成長していく姿を見ると、自分のことのように嬉しいなと感じるので、これからはマネジメント力をもっと磨くことで、チームの繋がりを更に強固にして、スタッフ皆が働きやすい・やりがいのある職場にしていきたいと思っています。

(写真:渡邊看護師長)


吉岡:マネジメント力は重要ですね。特にプリモでは、動物看護師のスキルを活かした様々な働き方が増えてきました。わたし自身、臨床の仕事は楽しいですし好きですが、体力的にいつまで続けられるかなと考える時があります。

ですが、臨床一本でやってきたので、自分がビジネスで活躍できるのかという不安が先に立ってしまいます。動物看護師も臨床はもちろんですが、ビジネスに関わる様々なスキルを身に付けていくことが必要だと改めて感じています。

同じように動物看護師として先の働き方に悩む人は少なからずいるかと思いますので、プリモでのスキルを活かす様々な働き方、そしてビジネススキルを身に付けながら臨床でキャリアアップしていくことができるのは、グループ病院ならではの強みだと思いますし、長く働いていく上でも安心です。

動物看護師として極めるにしても、スキルを活かした別の働き方をするにしても、自分の幅を広げられるような成長をしていきたいなと思っています。


生田目:そうですね、動物看護師として一人前に育つ過程で、ビジネススキルも共に身につけておくと、将来の不安も減り、幅が広がるだけでなく、自分の価値も高まりますからね。

たとえ、他の病院に転職したとしても、そんなスキルの身についた自慢できる動物看護師に育ってほしいなと思います。


国家資格を活かし獣医師との対等な意見交換が『QALの実現』への一歩

渡邊:「プリモのスタッフは臨床だけでなくビジネススキルも高い」って思ってもらいたいですよね!そのためには、やはり基本は大事ですし、臨床を学びながらビジネススキルも学べるプリモは、すごくいい環境だなとわたしは思います。普通、臨床は学べてもビジネススキルまで学べる病院はなかなかないですからね。この差は大きいと思っています。わたし自身もマネジメント力がきちんと身についているかと言われると、まだ足りない部分・わからない部分は多々あります。

ですが、院長たちの意見交換でもあったように、わたしも院長と、そして一緒に働くスタッフと共に、不足している部分を補いながら徐々に身につけ、成長していきたいなと思っています。

社長とこうして意見交換できる場や、病院回りで相談させていただける機会も多いので、たくさん吸収していきたいです。


吉岡:そうですね、自分が今何に悩んでいるのか、どのように進めていくべきなのか、細かいことまで相談させていただける場は本当に貴重ですよね。わたしも他のスタッフとともに、ビジネススキルをもっと高めていきたいと思います。

愛玩動物看護師国家資格が出来て、動物看護師の職域も拡がりました。任せてもらえることが増え、これから更に動物看護師の需要は増えていくなと思っています。同じ獣医療従事者として獣医師とも対等に意見交換をして、動物看護師目線での様々な取り組みをすることが、獣医療業界全体のQAL向上に繋がっていくのだと思います。