仲がいいチームは強い。これは間違いない。
しかし「仲がいい」の本質は、
単に一緒に飲みに行く回数や雑談の多さではない。
建設的な議論ができるか?
これが重要だ。
表面的な調和だけを保つ組織。一見平和だが、課題の解決スピードは遅い。
その場はいいかをしてやり過ごし、意見の衝突を避け問題を先送りする。
結果として問題や課題を解決できずに弱くなる。
たくさんの会社やチームを見ていると
強いチームは必ずと言っていいほど「建設的にぶつかる文化」を持っている。
取締役会でも、社内プロジェクトでも、社員旅行の企画係でも同じだ。
立場や年齢に関係なく、意見を出し合い、時にはぶつかり、
そこからより良い答えを導く。これはスキルであり、姿勢でもある。
一方で、議論ができないチームには典型的な症状がある。
・ 言語化スキルが低い権力者がいる。発言は感情的か抽象的で、議論の土台が作れない。
・ リーダー自身に「チームとして仕事をしている」という意識が低く、個人プレーやトップダウンに偏る。
・ そもそも全体の話し合いの技術レベルが低く、論点整理や合意形成のプロセスを共有していない。
ではどうすれば建設的な議論ができるチームになるのか。鍵は三つだ。
一つは、全員が「会社やプロジェクトの成功」という共通ゴールを第一に考えること。自分の面子や部署の利益よりも、全体最適を優先する。
もう一つは、議論の前提として相互尊重があること。意見に反対しても、相手の人格は否定しない。
そして三つ目は、そもそもその人がそのチームに所属している意味と役割を自覚していること。この自覚がなければ、発言も行動も他人事になる。
結局のところ、
仲がいいチームの本質は「本音で語り合える関係性」。
そして本音は、安心できる環境と明確な目的意識があって初めて出てくる。
だからこそ、リーダーはその土台をつくる役割を放棄してはいけない。
表面的に仲がいいだけのチームは危うい。
建設的に議論できるチームは本当に強い。
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